白い部屋

あなたと宇宙を泳ぐ

エカテリンベルグとノヴォシビリスクの間 - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

 

エカテリンベルグとノヴォシビリスクの間
2015/9/16
パウロ・コエーリョ

 

私の本「アリフ」は、2006年にアジアを渡った期間の精神的な旅について書かれている。それを書くために旅を通してずっと取ったメモを、私は調べる必要があった。以下はそれらのうちのふたつだ。:

*****

私は本をいっぱい腕に抱えて、シベリアまで私を連れて行く貨車に到着した。9228キロを越える鉄道の旅でそれらをすべて読むのに十分な時間があるだろうと思いながら。
しかしながら私はすぐに発見した。揺れと衝撃吸収材の欠如のため、貨車の中で読むのは実質的に不可能なのだ。
考えること、そして一旦駅に止まったら考えを素早く書き留めることが私ができた唯一のことだった。

*****

列車に乗っていたうちのひとりが、私に祈りの言葉を見せてくれた。彼女が言うには、強制収容所で亡くなったユダヤ人の私物の中で見つかったという。それにはこう書かれている:

「主よ、あなたがあなたの栄光に入る時、善意の人だけを思い出さないで下さい。;悪意の人も思い出して下さい。
そして、最後の審判の日には、彼らが行った残虐な行為、虐待、暴力だけを思い出さずに、彼らが私たちにした事ゆえに実った果実を思い出して下さい。
私たちの死刑執行人たちが私たちの魂の中で気付いた忍耐、勇気、兄弟愛、謙虚さ、魂の寛大さと忠実を思い出して下さい。それから主よ、私たちが生みだした果物が、悪の人の魂の救済に仕えるようお祈り下さい。」

 

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