白い部屋

あなたと宇宙を泳ぐ

「ザ・トークス」のためのインタビュー - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

 

「ザ・トークス」のためのインタビュー
2016/9/7
パウロ・コエーリョ

 

ーコエーリョさん、あなたは文化間に橋を架ける事に興味がありますか?

作家は多様な文化、多様な背景に関心を持つべきです。自分の村についてだけ書くためにそこにいるのではありません。自分の村を少し見せるが、他の村を理解するためにもそこにいるのです。トルストイがこう言うように。
「1つの村で起こることはすべて、至るところで起こる。」


ーあなたはそのようなやり方で育ったのですか?

こどもの頃、私は多様なインプットと文化に影響を受けました。 ーアラビア、ユダヤアメリカー そして私はこんな興味を持つようになりました。政治的正当性から離れて、私たちは聴く音楽を選びました。好きか、そうでないか私たちは選択しました。書き始めたとき、私はこのインプットが現れている事が判り始めました。それで私は興味をもったのです。


ー今日、過去よりも多くの文化間の橋を持っているように感じていますか?

今日、すべての橋が崩壊しているのを見ます。誰もお互いに理解することができないようです。私は人間として、(世界の状態について考える他の皆のように)この多文化的繋がりの重要性を高めようと試みる人として、それが義務だと感じています。
1つの橋が残されているうちは、何も失われません。しかしあなたが他文化の物語や音楽を理解することさえできなくなった瞬間から、私たちはお互いによそ者になり、状況は非常に複雑になるでしょう。


ーつまり私の意見では、あなたはオンラインの存在をもって文化間に橋を渡しています。 ーあなたは2億8千500万のフェースブックのいいね!と、1千百万のツイッターのフォロワーを持っていて、2006年からブログを続けています。
なぜあなたはインターネット上でそれほど活発なのでしょうか?

それは新しいプラットフォームで、私は作家としてこの書くプロセスを使用できるプラットフォームを見つける必要があります。インターネットはその1つです。今ではインターネットがあるので、人々はより多くを読み、より多くを書いています。ですからインターネットの世界は私が読者の話をきき、読者と交流する1つの方法です。それは彼らが意見を表明できる方法です。私は言葉で挑戦されるのが好きですので、私のブログの文章を人々がダウンロードできて、拡散できるようにし始めます。その背後に商業的な興味はありません。あなたが本当に楽しいことをやるように、楽しみのためだけです。私には特にインターネットのために書く文章があって、私はそれをそこに載せます。彼らに書いた文章に対して読者もどのように応じるのかに私は興味があります。


-豊富な情報はまた、その信頼性も下げるということで悩みませんか?

それについてははっきりしていません。私が思うに、あなたがより多くの情報を得ることができればできるほど、目的のためにより良く情報を見つけることができます。


ー書き始める前に、あなたがいつも白い羽を探すというのは本当ですか?

本当です。本を始めるときに言えることです。
1987年の私の最初の本、「巡礼」に戻って慣習があります。
当時、その本を書くべきかどうか確信がなく、私は疑っていました。マドリッドにいたとき、私は言いました。「もし今日、白い羽を見たら、それは私が書くべきだというサインだ。」


ーしかし、すばらしいアイディアを持っていて本当に書き始めたいのに、白い羽を見つけられなかったとしたらどうなりますか?

いいえ、通常は白い羽をみつけます。1月かそこらに白い羽を見つけることが問題なのです。しかしそれは可能です。この白い羽を見つけた時、私は書き始めます。しかしそれは本の内容と何も関係ありません。それは本それ自身と関係があるのです。


ー何について本を書くかをあなたに告げる同じようなサインはありますか?もしくはその時までにすでに決めていますか?

もちろん私は、世界中で起こっている事にとても好奇心旺盛な人間です。そして書く題材がたくさんあります。たくさんの興味のある人々に会います。しかし、アイディアがそこにあり、それはどんな理屈も抜きで現れるでしょう。それは文章に書かれる前に、私の心に書かれている本なのです。だから私は選択しません。通常、私を選択するのは本です。


ーつまりあなたは目的を考慮して書くのではないのですか?

書くのは、私の考えを読者と分かち合う必要があるからです。本が世界をより良い場所にしているかはわかりません。私はその目的で書きません。私が知っている事は、読者がクリティカル・マスを創造しているのがわかるので、そのようにして少なくとも私たちはこの世界を違った方法で理解できるということです。あなた自身を変える必要があります。あなた自身を変えるとき、それが非常に大きなステップです。そしてこれが私がやる事です。本は作者よりも遥かに重要なのです。


ーそれでも作品の中にあなたの個性が濃く表れています。

私は作品の中に濃く表れ、また作品は何かしら私の魂の表現です。同時に作家は無からは書けないと私は思います。2つのタイプの作家がいます。:
ひとつは部屋に閉じこもって傑作「失われた時を求めて」を書いたプルーストのようなタイプ。そしてもう1つは人生を楽しみ、傑作も書いたヘミングウェイのようなタイプです。


原文:http://paulocoelhoblog.com/2016/09/07/interview-to-the-talks/