白い部屋

あなたと宇宙を泳ぐ

問い

問い 11

誰が あなたを 閉じ込めているの? 誰が あなたを 自由にしてくれるの?

問い 10

オデュッセウスは もうずいぶんと長い間 帰郷したことに 気付かれていない 主人を心から慕う豚飼いも 幼き頃から彼を我が子のように大切にしてきた女中も オデュッセウスの帰郷に未だ気付いていない

問い 9

オデュッセウスは もうずいぶんと長い間 帰郷したことに気付かれていない

問い 8

私はずっと 眠っていた 朝のまだきにうまれ 指バラ色の曙の女神が 私の頬を照らすまで 私はずっと 眠っていた 主人のいないイタケの屋敷を 長きに渡って守る 心の重みから自由になるまで

問い 7

あなたは 身動きもせずに あなたはずっと あなたはずっと 私の思いが溢れ出すのを あなたはずっと 待っていたというのに

問い 6

どうしてもっと早く あなたを 手に入れて しまわなかったのだろう

問い 5

思い出せない程 遥か昔から ずっとあなたは 私のものだったのに

問い 4

心は あなたに ひかれ 迷えるこの体は 世俗にまみれ 行ったり来たりを繰り返しながら あなたに戻る以外の 道を 私は 知らない

問い 3

原始の衝動に 私は 導かれる

問い 2

ずっと前から 私のものだった 昔、 昔、 はるか昔 最初の光が 1点の放射をきらめかせ 私はそれを呼吸した そのときから それは私のものとなった

問い 1

本当に わたしが 所有すべきもの それに辿り着く為の 道程の長さよ