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デジタルメディアについてパウロ・コエーリョとのひと時(ロイターによる) - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

デジタルメディアについてパウロ・コエーリョとのひと時(ロイターによる)
2008/10/14
パウロ・コエーリョ

パリ(ロイターズライフ!)ー 海賊版の宣伝力とブログを書くことの技術的なメリットは、今週のフランクフルト・ブックフェアへの開幕演説の中でベストセラー作家パウロ・コエーリョによって論じられるテーマのひとつだ。

アルケミスト」や「11分間」を手がけた61歳のブラジル人作家は、オンラインメディアへの熱烈な支持のおかげでデジタルの先駆者としての評判を得ている。

コエーリョは、個人的なブログといくつかのSNSのプロフィールを管理している。彼はモバイルブログツール「Twitter」を使用し、プライバシーゼロを銘打ってユーチューブに定期的にビデオをアップロードする。数年前、彼はインターネットで自分の本のデジタル版を無料で配布し始めた。ロイターテレビの技術担当特派員マット・コーワンが、パリの自宅で作家に話を聞いた。

Q:あなたがこれらのことをする主な理由は何ですか?

A:娯楽のためです。これをするのは非常に楽しいのです。私はあまり社交的な人間ではありません。カクテルパーティーには行きません。一般的なパーティーには行きません。私はウェブの背後にある魅力的な世界を発見し、それはプロとしても、作家としても、私の役に立つのです。

Q:どんな風に役立つのでしょうか?

A:関わりを維持する方法であるだけではなく、どんな記述も基本は人間であり、人間の矛盾です。人々は自分の私生活を語ることを非常に渋りますが、それから、インターネットに行き、よりオープンになるのです。もちろん、彼らはペルソナを持っています。それが本当か本当でないかを決して知ることはないでしょうが、最終的には、ペルソナでさえも話すべき良い物語を持っているのです。

Q:ブログを書くことに価値があると考えるのはどうしてでしょうか?

A:中世の僧侶に、グーテンベルグや出版のことを尋ねれば、彼らはこう言ったでしょう。「ああ、印刷した本を持つことの妥当性は何でしょう?私たちはここにいて、印刷しています。ひとつひとつの文字を、美しいカリグラフィーでデザインしています。これはアートです。これは神聖であり、グーテンベルグが発明した印刷技術は何でもないのです。」私たちは今、同じ状況にいると思います。人々は画像、テキスト、動画で感じることを示し、表現できます。誰も創造的な可能性を持ち、この創造的な可能性を表現できる瞬間から、あなたは世界を変え始めることができるのです。

Q:けれども、あなたはデジタルの先駆者になるつもりはありませんでしたよね。

A:最初は、本を書くための情報を得るためでした。それから、何かしら負うように感じます。得ているけれども、与えていないのです。それから、与え始め、与えることがいかに重要かを理解します。私のブログに行けば、無料のものがたくさんあります。これが本を大きく売ったり少なく売ったりしますか?誰にもわかりません。私は、これについて正確に話すためにフランクフルト・ブックフェアに行くつもりです。それで本が売れるかはわからないけれど、私は自分の魂をシェアしていることを知っています。これは、どんなアーティストにとってもゴールなのです。

Q:本の代替手段としてのマルチメディアにワクワクしますか?

A:作家として、私は全ての経験にワクワクします。

私は読者と映画を作ったところです。1年間、私は自分の本「ポルトベーロの魔女」を取り上げ、「登場人物を一人選び、それから映画を作ってください」と言いました。6000人以上がこのコンテストに参加しました。私は15人を選ばなければならず、それを選んで素晴らしい映画ができました。

Q:なぜそれほどSNSに関心があるのですか?

A:本を書くのに疲れたからではありません。そうではなくて、私は新しいプラットフォームのために書くことにワクワクしているのです。この挑戦は新しい言語を使わなければならないからです。直接的にならなければなりません。私は自分の本の中では非常に直接的ですが、それでもインターネットは記述の構造が異なります。私は学んでいます。これが私をワクワクさせるのです。今は新しい領域にいるように感じます。著作をやめることなく、私は自分の宇宙を広げているのです。

Q:プライバシーゼロの背後のアイディアについて教えてください。

A:プライバシーゼロの背後のアイディアは、プライバシーゼロが現実だからです。もはや私たちに私生活はありません。だから、私は自分に起きたことのビデオをユーチューブにあげ始めたのです。もちろん、出版社のいわゆる販促部といわれる人々からの最初の反応は「こんなこと間違っています。あなたは神秘のオーラを維持しなければならない。象牙の塔にいて、あなたがしていることを誰にも知られないようにしなければならない。」私は大丈夫だと言いましたが、それから私は楽しんでいません。

Q:ご自分のセキュリティーや、バランスの取れないファンのことを心配していますか?

A:ジョン・レノンはインターネット以前に殺されました。それらのことを考えるのなら、何もしない方が良いでしょう。そうです、リスクを冒さなければならないのです。

Q:何冊かの本を無料電子版にするというハーパーコリンズ社の決定の重要な点は何でしょう?

A:ハーパーコリンスにはジェーン・フリードマンという素晴らしいCEOがいます。彼女から電話をもらい、私は、それを元に戻すことはできないと言いました(彼は、ウェブサイトを通して自分の本を無料で読めるようにしたと会議で述べている)。問題を解決しましょう、過去に戻ることはやめましょう、と私は言いました。
ハーパーコリンズは、本を読めるが、ダウンロードはできないこのブラウジングサイトを開発しました。だから私は言います。「ふう。」

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