白い部屋

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神秘に敬意を払う - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

神秘に敬意を払う
2016/6/10
パウロ・コエーリョ

愛は他者への信仰の行為であり、その信頼は神秘に包まれたままでなければならないということに気付くまでに、私は何年も生きなければならなかった。それは刻々と生きて楽しまれるべきだが、我々がそれを理解しようとする時にはいつでも、魔法は消える。

これを受け入れたとき、私は「兆候」と呼ぶ奇妙な言語に自分の人生を導かせ始めた。私は、世界が私に語りかけていると知っていて、それに耳を傾ける必要があり、そうすれば常に最も激しく、情熱的で美しいものに向かって導かれることになる。もちろん、それは簡単ではなく、時に崖っぷちにいるプシュケーのように寒く、恐ろしく感じるが、その夜を通り抜け、人生の神秘と信仰に自分を引き渡せば、私は常に宮殿で目覚めていることになるだろう。愛を信頼することだけが必要だ。誤る危険を冒すとしても。

ギリシャ神話をまとめると:プシュケーは愛を取り戻そうと必死になり、キューピッド(またはエロス)の母であり、彼女の美しさを妬むアフロディテに課せられた課題に服従する。課題のひとつは、彼女の美しさのいくらかをアフロディテに引き渡すことだ。プシュケーは、神の美が入っているとされた箱に好奇心を持つようになり、もう神秘に対処できないので、彼女はそれを開けることにする。その中に彼女が見つけたのは美ではなく、彼女を鈍く動かなくさせる地獄の眠りであった。

エロス/キューピッドも恋をしていて、妻にあまり寛容でなかったことを後悔した。彼はなんとか城に入り、自らの矢の先で彼女を深い眠りから覚まし、もう一度彼女に言う。:「好奇心のせいであなたは死ぬところでした。」プシュケーが知識上の安全を求め、不安だけを見つけたというのは、偉大な矛盾だ。

ふたりは最高の神ジュピターのところに行き、彼らの結合が決してなされないことを懇願する。ジュピターは情熱的に恋人達の事情を弁護し、うまくヴィーナスの支援を得る。その日以降、プシュケー(人間の本質)とエロス(愛)は常に一緒になる。これを受け入れず、魔術的で神秘的な人間関係の説明を見つけようとする者は、人生の最良の部分を見逃すであろう。

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