白い部屋

あなたと宇宙を泳ぐ

どうやってやるのか誰もがたくさん尋ねるが、なぜやるのかを彼らは尋ねない - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

どうやってやるのか誰もがたくさん尋ねるが、なぜやるのかを彼らは尋ねない
2011/10/18
パウロ・コエーリョ

ーあなたは「アリフ」の中で、「書くことは、何よりもまず自分を発見することだ。」と言います。それで、あなたはどの本の中で自分について最も発見しましたか?

すべての本です。しかし、私の人生の転機は最初の本「星の巡礼」です。私が作家だということを皆に伝え始めたからです。


ー西洋社会が構築された手段は物質の所有を重視していて、私たちは決して満足することがないようプログラミングされていると考えますか?

どうやってやるのか誰もがたくさん尋ねますが、なぜやるのかを彼らは尋ねません。あれこれをどうやるのかを知りたがりますが、私たちは、なぜ自分があれこれをすべきなのかをもっと尋ねるべきです。消費社会でそれをやるべきです。どうやって裕福になったのか?どうやってベストセラー作家になったのか?どうやって記者になったのか?「どうやって」から「なぜ」に変えるだけで人生にたくさんの違いをもたらします。

ー世界が経済危機に苦しむのは、人々が人生に間違ったものを探し求めているからでしょうか?

それは政治家の無責任です。ご存知のように、私たちが巨大な嘘の中で生きていることを私は知っています。誰もが知っていますが、コンフォートゾーンに戻って目をつぶり、それがある日爆発して皆が影響を受けます。大抵は貧しい人々です。経済危機については私は非常に悲観しています。それが終わったとは思いません。

ーあなたは「アリフ」の中で、私たちは神のために戦う代わりに神に対して戦うべきだとも言います。

時にはその通りです。

ー詳しく説明して頂けますか?

神のための戦いは私たちが現在見ているものです。つまり、キリスト原理主義イスラム原理主義などです。彼らは命を預けます。なぜならそのメッセージは力強いものだからです。それは、「あなたは殉教者だ」というものです。
私はカトリックで、私の教会は殉教者の血に基づいているので、自分の言っていることを知っています。
人々は「レゾンデートル(訳注:存在意義)」を必要としているので、自分達の人生を正当化し始めます。ー彼らは生きる理由を必要としているからです。
信仰について自分を納得させようとしているのです。
神に対する戦い、それは聖書の至るところにあります。イエスでさえも神と戦いました。彼が十字架の上で「神よ、なぜ私をお見捨てになったのですか?」と言うとき、あるいは彼が「この杯を私から取り去って下さい」と求めるときがそれです。
それから、あなたは神とこの非常に強い関係をもち、それは主従関係ではありません。
しかし、あなたがすべてを受け入れるなら、理由や手段を問わないなら、あなたは生きてはおらず、一連の規則に従っているだけです。子羊のように。

ー1970年代のブラジルで、独裁政治、投獄、拷問をあなたは生き抜きました。抑圧されている人々に何かアドバイスはありますか?

私たちの会話の始めに、信仰を失うことについて話したのを覚えていますか?だから、私は完全に信仰を失いました。解放されたとき、私は思いました。私にこんなことが起こるはずがないと。こんなのは公平じゃない。こんなのは正しくない。神は私を愛してはいないのだと。この経験を取り除くのに7年間かかりました。
アドバイスするのはとても難しい。なぜなら、刑務所の中にいるときや拷問されているとき、あなたはもはや存在しないからです。解放された後、刑務所はあなたの心の中に残ります。私の場合、その経験を癒してくれたものがひとつだけありました。それは時間です。
しかし、逮捕されるというのが何を意味するのかを知っている人間として、今日私はアムネスティー・インターナショナルの一員で、国際連合の平和大使であり、メディア・フリーダムのドーハ・センターの役員であり、そして私の影響力を、それらの状況を避けるために利用しています。

インタビューの完全版は今週の「The Big Issue」誌(UK)でお読みください。

 

paulocoelhoblog.com 

youareme.hatenablog.com