白い部屋

あなたと宇宙を泳ぐ

30秒間の読み物:敗北 - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

30秒間の読み物:敗北
2013/4/22
パウロ・コエーリョ

冬に木から落ちるとき、葉は寒さに敗北したと感じるだろうか?

木は葉に言う。:
「それは自然の循環だ。あなたは死にゆくと思うかもしれないが、あなたは私の中で生き続ける。私が生きているのはあなたのおかげだ。あなたのおかげで私は呼吸出来るのだから。私が愛されていると感じているのもあなたのおかげだ。なぜなら、あなたのおかげで疲れた旅人に日陰を与えることが出来るのだから。あなたの樹液は私の樹液のうちにあり、私たちはひとつなのだ。」

世界一高い山に登る準備を何年もしている人は、その山に到達し、自然が嵐の雲の中にその山頂を覆ってしまったということがわかると敗北を感じるだろうか?
その男は山にこう言う。:「今回、あなたは私を望んではいない。だが、天候は変化しいつか私は頂上に着くだろう。その間、あなたはまだそこにいて私を待っているだろう。」

最初の愛に拒絶された若者は、愛など存在しないと言明するだろうか?
その若者は心の中でこう言う。:「私の感じていることをもっと良く分かってくれる相手を見つけよう。そうすれば、残された日々、私は幸せでいられるだろう。」

戦いに負けること、または所有していると思ったすべてを失うことは、私たちに悲しみのときをもたらすだろう。だがそのときが過ぎ去れば、私たちはそれぞれの中に隠れていた強さを発見してその強さに驚き、自尊心が高まるだろう。

行動するための正しい時を辛抱強く待ちなさい。
次の機会を逃さないように。

自分の傷跡を誇りとしなさい。
傷跡は肉体に焼き付けられたメダルであり、敵はそれを怖れるだろう。なぜなら、それらはあなたの長い戦いの経験の証拠であるのだから。それはしばしば、彼らに対話を促し対立を避けるように導く。

傷跡は、それを作った剣よりも多くを語る。

「MANUSCRIPT FOUND IN ACCRA(アクラで見つかった写本)」より

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