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お金 VS 幸せ?

拙訳

お金 VS 幸せ? - パウロ・コエーリョのE-CARDSより
2008/4/17
パウロ・コエーリョ

今日のヘラルド・トリビューン誌で、私は次の記事を読んだ。:

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結局のところ、お金で幸せを買えるかもしれない
ニューヨーク・タイムス誌 デビッド・レオンハート著

第二次世界大戦の後、日本経済は世界がかつて知る最大の急成長のひとつを経験した。1950年から1970年で日本の一人当たりの経済生産は7倍以上に成長した。日本は、たった数十年で、敗戦国から地球で最も豊かな国家のひとつに自力で再生した。

だがおかしなことに、日本国民は生活にもはや満足していないようだ。
あるアンケートによれば、生活について最も肯定的な可能性のある回答をした人の割合は、実際には1950年代から1970年代初頭まで減っている。彼らは裕福になったが幸せではないようだ。

この対比はアインシュタインパラドックスとして知られる理論の最も有名な見本となった。1974年、リチャード・イースターリンというペンシルベニア大学の経済学者が、経済成長はかならずしもさらなる満足に繋がらないという議論の研究を発表している。

驚くことではないが、貧しい国の人々は基本的な必需品を買う余裕があれば幸福になった。だが、それを超えたさらなる獲得は、単純に水準をリセットするようだった。それを現状に当てはめると、iPodを所有することであなたは幸福にならない。なぜなら、あなたはそのときiPod Touchが欲しいからだ。

相対的収入(周りの人と比べてどれだけ稼いでいるか)は、絶対的収入よりはるかに重要だとイースターリンが書いている。

パラドックスはすぐに社会科学の規範となり、学術誌や大衆メディアで言及される。それは、お金で幸せは変えないと信じているほとんどスピリチュアルな人間の本能を利用した。
フィナンシャル・タイムズ誌は2006年のヘッドラインで次のように言った。「幸せに関して、ヒッピー達はずっと正しかった。」

だが、今、イースターリンのパラドックスが攻撃されている。

ベッツィー・スティーブンソンとジャスティン・ウルファーという2人に経済学者が、たとえ保証がなくてもお金が幸せをもたらす傾向があると主張する。彼らは、イースターリンが論文を発表して34年の間に、世論調査の急増で疑問がより良く観察されるようになったと指摘する。スティーブンソンはこう言う。「中心となるメッセージは、収入が問題だという事だ。」

(中略)

経済成長そのものは、確かに人々の幸福を保証するのに十分でない。それが経済学へのイースターリンの偉大な貢献だ。例えばアメリカでは、心臓病の基本治療の不足のようないくつかの大きな治療法の問題は、資源の不足が原因ではない。最近の調査でも、人々を最も幸福にするいくつかのことが分かった。それは、短い通勤時間と友人と過ごす時間だ。人々を幸福にするには、より高い収入とはほとんど関係ないのだ。

(省略)
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