1分間の読み物:役立たずだと感じますか? - パウロ・コエーリョのE-CARDSより
拙訳
1分間の読み物:役立たずだと感じますか?
2019/6/21
パウロ・コエーリョ
若い人達は、世界は彼らが解決を夢見る大きな問題でいっぱいだということに気がついている。だが、自分たちの見解に誰も関心を持っていない。
「世界が本当にどんなものだか、あなたは知らないのだ。」と若者は言われる。「年長者の言うことに耳を傾ければ、なにをすべきかがもっと良くわかるだろう。」
年長の人々は経験と成熟を得て、人生の困難さについて苦労して学んできた。だが、それらのことを教える瞬間がきたとき、関心を持つ人がいない。
「世界は変化した」と若者は言われる。「あなたは遅れないでついて行き、若い人々に耳を傾けなければならない。」
役立たずというその感覚は、年齢を問わず、決して許しを要求しない。けれども、人々の魂を蝕み何度も繰り返す。
「誰もあなたに関心がない。あなたは何者でもなく、世界はあなたの存在を必要としない。」
あなた自身の魂より早くも遅くもなく歩みなさい。
あなたが歩む1歩1歩が役に立っていることを教えてくれるのはあなたの魂だからだ。
時に偉大な戦いに参加することは、歴史の流れを変えるのを手助けすることになるだろう。だが時には、通りを偶然通りがかった誰かにただ理由なく微笑むことによって同じことができる。
あなたは、赤の他人の命を意図せず救ったかもしれない。微笑みがその人に新しい希望と信頼を与えるまでは、その人も自分が役立たずだと考え、自殺しようと考えていたかもしれないのだ。
「MANUSCRIPT FOUND IN ACCRA(アクラで見つかった写本)」より