白い部屋

あなたと宇宙を泳ぐ

自然のサイクル - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

自然のサイクル
2018/1/30
パウロ・コエーリョ

自然のサイクルの中には、勝利や敗北のようなものはない。動きだけがある。

冬は最高の支配のために苦闘する。だが、最後には春の勝利を受け入れることを余儀なくされる。春は花と幸福をもたらす。

夏は永遠に温かい日を続かせたい。その温かさは地球のために良いと信じているからだ。だが、秋の訪れを結局は受け入れなければならない。秋によって地球は休むことができるのだ。

ガゼルは草を食べ、ライオンの餌食にされる。それはどれが最強かという問題ではなく、神が私たちに死と復活のサイクルを示す方法だ。
そしてそのサイクルの中には、勝者と敗者はおらず、通り抜けなければならない段階があるだけだ。人間の心がこれを理解すると縛られなくなり、困難なときを受け入れることができ、栄光の瞬間に騙されなくなる。

どちらも通って行く。一方が他方を受け継ぐ。そしてサイクルは、私たちが自らを肉体から解放し、聖なるエネルギーを見つけるまで続く。

だから闘士がリングにいるとき、それが自分自身の選択であっても理解出来ない運命が彼をそこに置いたためであっても関係なく、先の戦いの見通しから魂は喜びで満たされるかもしれない。自分の尊厳と誇りを保っていれば、彼は決して敗北しないだろう。なぜなら、戦いに負けようとも魂は無傷のままだからだ。

そして、彼は自分に起きたことを誰のせいにもしないだろう。
初めて恋に落ちて拒絶されて以来、それが彼の愛する能力をくじかなかったということを彼は知っている。

愛の真実は、戦争の真実でもある。

「MANUSCRIPT FOUND IN ACCRA(アクラで見つかった写本)」より

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