白い部屋

あなたと宇宙を泳ぐ

美は同一性の中には存在しない - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

美は同一性の中には存在しない
2018/2/25
パウロ・コエーリョ

こども達の美は、同一性の中ではなく多様性の中に存在する。

長い首でないキリンや、棘のないサボテンを想像出来るだろうか?
私たちを囲む山の峰の不規則さは、それらをとても堂々と見せる。すべてを一様にしようとすれば、それらはもう私たちの畏敬の念を集めないだろう。

私たちを驚かせ惹き付けるのは、不完全さだ。

杉の木を見たとき、こうは考えない。:「枝がすべて同じ長さであるべきだ。」
私たちはこう考える。:「なんて強いのだろう。」

蛇を見たとき、こうは言わない。:「私はまっすぐ前に歩いているのに、彼は地面を這っている。」
私たちはこう考える。:「小さいかも知れないが、彼の肌はカラフルで、動きは優雅で、私よりももっと力を持っている。」

ラクダが砂漠を渡り、私たちが行きたい場所に連れて行くとき、決してこうは言わない。「彼はこぶがあって、醜い歯をしている。」
私たちはこう考える。:「彼の忠誠心と手助けは、愛する価値がある。彼がいなければ、世界を探検することは決して出来なかっただろう。」

夕焼けは、不規則な形の雲で覆われているときの方が常に美しい。なぜならそのときだけ、夢と詩から作り出される多くの色を映し出すことができるからだ。

こう考える人は哀れだ。「私は美しくない。だから、愛が私の扉をノックしないのだ。」
実のところ、愛はノックした。だが、扉を開けたとき、その人は愛を歓迎する準備ができていなかったのだ。

彼らはまず自分を美しくすることに忙し過ぎたが、実はそのとき、彼らはありのままで素晴らしかった。
愛が独創的な何かを探していたとき、彼らは他人を真似ようとしていた。

彼らは外側から来るものを映し出そうとしていて、内側から来る最も明るい光を忘れていたのだ。

「THE MANUSCRIPT FOUND IN ACCRA(アクラで見つかった写本)」より

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