ナスラッディンはいつも間違った選択をする - パウロ・コエーリョのE-CARDSより
拙訳
ナスラッディンはいつも間違った選択をする
２０１６／２／２４
パウロ・コエーリョ
ナスラッディンは、毎日市場に施しを乞いに行き、人々は次のようなトリックをして彼をからかう習慣があった。：彼らはナスラッディンに２枚の硬貨を見せ、１枚はもう１枚の１０倍の価値がある。ナスラッディンはいつも小さい方の硬貨を選んだのだ。
この話は地方全域に広がった。
来る日も来る日も、男女のグループがナスラッディンに２枚の硬貨を見せ、ナスラッディンはいつでもより小さい方を選んだ。
するとある日、ナスラッディンがこのやり方で笑い者にされているのを見かねた親切な男が、彼を広場の一角に手招きしてこう言った。
「２枚の硬貨を差し出されたら、大きい方を選ぶべきですよ。そうすればあなたはもっとお金を稼ぐことができて、人々はあなたを馬鹿だと考えなくなるでしょう。」
「それは良さそうに聞こえる助言です。」とナスラッディンは答えた。
「でも、もし私が大きい方の硬貨を選べば、皆は私にお金をくれるのをやめるでしょう。彼らは、私が自分より愚かだと信じるのを好むからです。このトリックを使って私がいくら稼いだか、あなたは知らないのです。」
「実際、あなたが本当に賢いのならば、愚か者のように見えても何も悪くないのです。」
