白い部屋

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完璧なリーダー - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

完璧なリーダー
2014/9/12
パウロ・コエーリョ

ある読者が私にアンケートを送る。その中で、彼は歴史上の同じ時期に生きた3人の世界的リーダーのプロフィールを紹介し、以下のデータを使って最高の人を選ぶことができるかどうかを尋ねる。:

候補者Aは、呪術医と関係し、占星術師にしばしば助言を求めた。彼にはふたりの情婦がいた。彼の妻はレズビアンだった。彼はヘビースモーカーだった。彼は一日に8から10杯のマーティーニを飲んだ。

候補者Bは、傲慢なために仕事を続けることが出来なかった。彼は午前中はずっと眠った。彼は学校で阿片を使い、常に悪い生徒だと思われていた。彼は毎朝グラス一杯のブランデーを飲んだ。

候補者Cは、英雄に仕立てられた。菜食主義で喫煙はしなかった。彼の規律は模範的だった。彼は時々ビールを飲んだ。彼は栄光の時も敗北の時もずっと同じ女性と一緒だった。

さて、答えは何だろう?

A) フランクリン・デラノ・ルーズベルト
B) ウィンストン・チャーチル
C) アドルフ・ヒトラー

それでは、リーダーシップとは何だろう?百科事典では、同じ目的を求めるよう他人を動機付ける個人の度量と定義される。本屋はこのテーマのテキストでいっぱいで、リーダーは通常、羨ましい人柄、崇高な理想と共に鮮やかな色で描かれる。「マスター」は霊性に対するものであり、リーダーは社会に対するものである。

しかしながら、これは(どちらの場合にも)必ずしも真実ではない。特に原理主義者がますます増えている世界では、私たちの大きな問題は有名な地位の人々が人間の過ちを犯すことを許していないことだ。

私たちは常に完全な統治者を探し求めている。いつも私たちの道を見つけるのを指導し手助けしてくれる牧師を常に探しているのだ。真実は、人間によってなされた偉大な革命や進歩は、ちょうど私たちのような人々によってもたらされたということだ。唯一の違いは、彼らは、重大な瞬間に鍵となる決断をする勇気を持っていたことだ。

ずっと前に、私は無意識に「リーダー」という言葉を「光の戦士」という表現に変えた。光の戦士とはなんだろう?光の戦士は彼らの目の中の火花を維持する。彼らは世界にいて、他の人々の暮らしの一部で、リュックサックとサンダルなしで旅を始めた。彼らはしばしば臆病者だ。彼らは常に正しい行動をするわけではない。

光の戦士は役に立たないことに苦しみ、狭量な態度をいくつかとり、時々自分に成長する能力がないと感じる。彼らは、自分には祝福や奇跡の価値がないとたびたび思う。

光の戦士はここでしていることを必ずしも確信しているわけではない。しばしば彼らは一晩中起きて、人生に意味がないと考えている。

すべての光の戦士は、戦闘に参加する怖れを感じたことがある。すべての光の戦士は、かつて将来への信頼を失ったことがある。すべての光の戦士は、かつて自分のものではない道を歩いたことがある。すべての光の戦士は、かつて自分が光の戦士ではないと感じたことがある。すべての光の戦士は、かつて霊的な義務を果たし損ねたことがある。

それが彼を光の戦士にさせている。なぜなら、彼はこのすべてを通ってきて、より良くなろうという望みを失っていないからだ。

それが彼らが光の戦士である所以である。彼らは間違えるから。彼らは疑問に思うから。彼らは理由を探すから。そして、彼らはきっとそれを見つけるだろう。

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