マスターとの会話：戦略 - パウロ・コエーリョのE-CARDSより
拙訳
マスターとの会話：戦略
２００８／６／１１
パウロ・コエーリョ
（ここで私は、１９８２年から１９９０年の間のJ.との会話メモの転写を続ける）
J.は言った。
バーナード・ショーは正しかった。
人々は、自分が暮らす条件について一日中不平を言うことで病的な喜びを受け取っていると彼は書いた。私は彼に同意する。真実の男女は、理想の状態を求める人々で、見つけられなければ最終的にそれを作り出す。
ー人が必要な状態を作り出すにはどうするのでしょう？
何千年も前、中国の男性がこれについて書いている。：
五つの基本的な点を尊重することによって。しかし、５つの点について話す前に、出発点は自分自身を尊重することだと言わなければならない。人は何かを成し遂げることが出来るが、すべてではない。だから、望むものが何かを人は知っておかなければならない。
ーどうやったら望むことを知ることができるのですか？
ある任務を果たした後、良い気分だったときだ。たとえそれが、権力、お金、成功を意味するとしても、結果的に熱意や自尊心を失うことになることはすべて有害だ。成功によって窒息した人々を、私は非常にたくさん見てきた。数年間の仕事を破壊するような過ちを犯し、酒を飲み過ぎ、攻撃的で、頑なで辛辣になる。それらの人々は、自分自身から程遠く、他人からも離れている。
ー中国人の男性のことを教えて下さい。
彼は戦争についての本を書いたが、その本で彼が述べる５つの点は、人類が行うどんな任務にも当てはまるものだ。
「第一項：意志の法則。私たちはこれについてちょうど話したところだ。心が本当に熱意で満たされることだけをするべきだ。これを無視すれば、夢を生きる瞬間を先延ばしにすれば、人生の中の重要な変化に必要なエネルギーを失う。かつてこれを最も簡潔に述べた人がいる。：「私は成功の秘訣を知らない。 ーしかし、失敗の秘密は、常に他人の意志に従うようにすることだ。」
「第二項：季節の法則。冬の戦争が夏の戦争とは異なる行動や装備を要求するように、人類は自分自身の季節を学ばなければならない。そして、待つべき時に行動しないよう、行動するべき時に待たないように努めなければならない。
しかし、進歩するためには何においても、私たちは最初の動作をしなければならない。それ以降、個人的なリズムと直感が、エネルギーをどうやって保存するかを私たちに示すだろう。」
「第三項：地理の法則。峡谷での戦いは平原での戦いとは異なる。：同様に、周りで起きていること、占領している空間、それを増やすためにしなければならないこと、待ち伏せされていりかもしれない場所、一時的な退却が必要なときの避難の仕方に注意を払うことでのみ、好ましい状況を達成することができる。」
「第四項：盟友の法則。誰も１人では戦うことが出来ない。必要な時に強さを与えてくれ、私たちが考えることを怖れずに助言してくれるので、友人は必要だ。ある詩人が、「自分の翼を使うだけでは、鳥は高く飛ぶことが出来ない」と、かつて言ったように。
「最後に、第五項：創造性の法則。物事を理解するためにはひとつの道しかない。それは、それらを変えようとするときだ。必ずしも成功するわけではないが、誰も歩んだことのない道を捜すために私たちは学ぶ。ーそして世界はそのような道でいっぱいだ。問題は、誰もが原始林や未知の海を怖れることだ。未知の場所に踏み込むとき、その人は自分自身を失うかもしれないと怖れる。」
「しかし、誰も迷子にならない。ー慈悲深い神の手は常に、勇敢な男女の頭に置かれている。彼らは自分の夢を信じているゆえに、敢えて他の人達とは異なったことをする人々なのだ。」
