過剰な放棄 - パウロ・コエーリョのE-CARDSより
過剰な放棄
２００７／８／２０
パウロ・コエーリョ
女性エネルギーについてのセミナーで、画家のミイエ・タマキに会った。私は、彼女の宗教は何かと尋ねた。
「もう宗教はありません。」と彼女は言った。
私の驚いた様子を見て、彼女はこう言い添えた。
「私は仏教徒として育てられました。僧が教えてくれました。霊的な道は絶え間ない放棄の一つだと。つまり、私たちは、羨望と嫌悪の感情、信仰についての疑いとあらゆる欲望を乗り越えなくてはなりません。
ある日、遂にその全てから解放され、私の心は空になりました。；私の罪は全て消滅しましたが、そのために私の人間性も消えてしまいました。最初、とても喜びましたが、もはや周りの人々と喜びと情熱を共有していないと気づくようになりました。それで、私は宗教を放棄しました。今、私には葛藤、怒りと絶望の時がありますが、私は知っています。私はもう一度他の人々により近くなっており、それゆえに神に近くなっていると。」
