１０秒間の読み物：間違った贈り物 - パウロ・コエーリョのE-CARDSより
１０秒間の読み物：間違った贈り物
２０１７／１１／１
パウロ・コエーリョ
私の友人であるミイエ・T.は、絵画に専念するために、知っていることすべて（彼女は経済学者だ）を捨てることを決意した。
チベットに住むミニチュアに詳しい女性に出会うまでの何年間も、彼女は適切なマスターを探した。
ミイエは日本を立ち、チベットの山々へ行き、彼女が学ぶ必要のあることを学ぶために極めて貧しい先生のところに同居した。
最初の年の暮れ、ミイエは数日間日本に戻り、スーツケースをおみやげで一杯にして戻って来た。
彼女が持って来たものを見たとき、先生は泣き始め、ミイエに家に戻って来ないように言った。先生が言うには、
「あなたが旅行に行く前は、私たちの関係は平等さと愛でできていた。あなたには屋根と食物と絵があった。
今、あなたが私にそれらのおみやげを持って来たので、私たちの間に社会的な格差を作ってしまった。
この格差があると、私たちは理解して降伏することができないのです。」
