白い部屋

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敗北の経験がない人々 - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

敗北の経験がない人々
2013/7/10
パウロ・コエーリョ

敗北の経験がない人々は、幸福で優れていて、ほとんど労をとる必要もなく真の達人になったように思われる。
彼らは常に強者側にいる。彼らはライオンが残したものだを食べるだけのハイエナのようだ。

彼らは自分のこどもに教える。:「争いに巻き込まれるな。ただ負けるだけだ。自分への疑いを持ち続けなさい。そうすれば問題は少しも起こらないだろう。
誰かが攻撃してきたときには、腹を立てたり、仕返ししたりして自分の品位を落とすな。人生にはもっと大切なことがある。」

夜の静寂の中で、彼らは想像上の戦いをする。:実現していない夢、見て見ぬふりをした不正、他の人々に隠すことができた臆病の瞬間(だが、自分自身には隠せなかった)、その目に輝きを宿して彼らの道を横切った愛、神が彼らに向けようとしたが、彼らが抱擁する勇気を欠いていた愛。

そして彼らは心に決める。:「明日は違う日にしよう。」

だが翌日が来て、彼らの心の中に麻痺した疑問が浮かび上がる。:「うまくいかなかったらどうしよう?」

それで彼らは何もしない。
敗北の経験がない人々は悲しいことよ!
彼らはこの人生で勝者となることが決してないのだ。

「MANUSCRIPT FOUND IN ACCRA(アクラで見つかった写本)」より

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