１分間の読み物：私たちの中のこども - パウロ・コエーリョのE-CARDSより
拙訳
１分間の読み物：私たちの中のこども
２０１８／１０／２５
パウロ・コエーリョ
私たちはこどもの声に耳を傾けなければならない。かつての私たちであり、今も心の中にいるこどもに。
この子は魔法の瞬間を理解している。
この子の泣き声を消すことは出来ても、黙らせることはできない。
私たちが生まれ変わらないのなら、私たちがこどもの頃の無邪気さと熱意をもって人生を見ることが二度となければ、もはや生きる意味はない。
自殺する方法はいくらでもある。自らの肉体を殺そうとする人は神の法に背く。
自らの魂を殺そうとする人も神の法に背く。人間の目にはその罪があまり見えないけれど。
私たちの中のこどもに、すこしだけ手綱を任せよう。
この子は、１日１日が別の日だと言う。
再び愛されているとこの子に感じさせよう。この子を喜ばせてあげよう。たとえそれが、慣れない行動をすることになったり、他人の目には馬鹿げて見えるとしても。
人間の知恵は神の前では狂気だということを忘れずにいよう。
魂の中にいるこどもに耳を傾ければ、私たちの目はもう一度輝くだろう。
この子との繋がりを失わなければ、私たちは生命との繋がりを失わないだろう。
