白い部屋

あなたと宇宙を泳ぐ

あなたが歩みを止めるとき… - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

あなたが歩みを止めるとき…
2012/6/5
パウロ・コエーリョ

私の著書のひとつ("The Zahil" 邦題「ザーヒル」)で、私は、人々がなぜそれほど変化を怖れるのか理解しようとしている。
文章を書いていた最中、本を書いたばかりの女性の奇妙なインタビューを見つけた。何についての本か? ー愛だ。

人間が幸福になれる唯一の方法は、愛する相手を見つけることかどうか記者は尋ねる。
その女性はノー、という。:

「愛は変化し、誰もそれを理解していない。愛が幸福をもたらすという考えは現代の発明で、17世紀後半から始まっている。その時から、人々は愛が永遠に続くべきであり、結婚が愛を発揮する最善の方法だと信じることを学んだ。過去には、情熱の寿命についてそれほどの楽観的な傾向はなかった。」

ロミオとジュリエットは幸せな物語ではなく悲劇だ。この数十年間で、結婚は個人的な完成への道だとみなす期待がたくさん増えた。失望と不満もまた同時に増えた。」

メキシコ北部の呪術医の魔法の習わしによれば、私たちの生活には常に、私たちが進歩をやめたことの責任を負うべき出来事がある。トラウマ、非常に苦しい敗北、愛の失望、よく理解できない勝利でさえも、最後には私たちを臆病に行動させ、前に進めなくさせてしまう。呪術医は、この「順応点」をみつけて取り除く。そうするために、彼は私たちの人生を再び考察して、どこにその点があるのか発見しなければならない。

なぜ?

それは、私たちが聞かされた物語によれば、私たちの人生のある瞬間、「私たちは限界に達する」から。もはや変化の余地がない。私たちはもう成長しない。仕事でも、愛においても、私たちは理想の地点に到達してしまって、物事はそのままにしておくのが最善だ。でも真実は、私たちはいつでも先へ行ける。もっと愛し、もっと生き、もっと危険を冒すことができる。

動かないことは決して最高の解決法ではない。私たちの周りの全ては(愛も含めて)変化していて、私たちはそのリズムに連れ沿わなければならないから。

私は同じ人と33年間結婚しているが、比喩的に言えば、その同じ結婚は、私たちの関係が続いている間にいくつかの「新しい結婚」を含んでいる。私たちの体と魂は変化し、私たちは今もなお一緒にいる。1979年の私たちのように続けたいと望んだとしたら、私はここまで来ていたとは思わない。

原文:http://paulocoelhoblog.com/2012/06/05/the-accommodating-point-2/