白い部屋

あなたと宇宙を泳ぐ

私の人生の中の1週間 - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

私の人生の中の1週間
2008/9/15
パウロ・コエーリョ

普通の週

これはもちろん、「現実」といわれる範囲だけだ。想像の中にはもっとたくさんあります!

日曜日

A] 一人でジュネーヴにドライブ。6時間かかり、重要な結論も決断もなし。車内のブルートゥースバイスを使った電話が2回。;私は聞こえるけれど、あちらは私の声が聞こえない。私は友人にカーマイクロはどこか尋ねた。彼は私に誤った指示をした。彼のモデルは私のとは違うのだ。私は電話をかけるのをやめた。
仕事のことを考えないように自分自身をコントロールしながら(私は仕事中毒なのだ)、日曜日には仕事について決して考えないと心に決めた。

B] ガソリンスタンド。車、ボートなど、手作りの金属模型の素晴らしいコレクション。私はいつもこのガソリンスタンドに止まって、誰がこの模型を作ったのか確認する。その週、ついに私は彼らにEメールを送ることができた。彼らがカタログを送ってくれることを願う。送ってくれたら、100個買って空の棚に置くつもりだ。

C] シャワー。昼寝。友人と夕食。彼女は、彼女がデートしている男性は彼女とセックスする事だけを望んでいて、他には何も望んでいないと私に言う。なんと言ったら良いのかわからない。


月曜日

A] 目覚まし時計が10時15分に鳴る。 ーそしてプランB(乙女座はいつもプランBを持っているのだ)として、モーニングコールサービスが私の部屋を呼び出す。パリで買った新しいカウボーイブーツ ーそれから私はシュワブ財団の役員として会議に行く。赤、白と黒のこのブーツを履いて行こうかな?イエス

B] 遅い朝食のために、金融の仕事をする友人と会合。金融市場で何が起きようとしているのか?彼はたくさんの答えを持っている。私は彼の言うことを信じるフリをするが、この分野では誰もが迷子になっているように思える。彼は私に2冊の本にサインするよう頼む。ー1冊は私の伝記だ(私が書いたものではない)。良い人物だ。だが、金融市場はカジノだ。それらの公債、債券等のいずれかに出すようなお金は、私には1セントもない。乙女座の利点:経済的な危険を冒さないこと。

C] 役員会の前に昼食。私は尋ねる。:グルジアの状況はどうですか?誰もグルジアについて話したがらない。彼らは私のカウボーイブーツが気に入る。

D] 役員会。とてもプロフェッショナルでストレスが全くない。私は参加するのが大好きだ。たくさんのことを学ぶ。これは定期的に参加するふたつの役員会のうちのひとつだ。

E] 車の屋根に書類を忘れていたので、出発してから左に曲がった時、書類がみんな道路に落ちた。私は停止して書類を集め始める。別の役員会のメンバーが出発していて、助けがいるか私に尋ねる。いらない。たくさんの車が行き来する道路でそれら全ての紙を集めるのは危険過ぎる。私はこの危険を一人で負おう。

F] 運転して戻る。 ーE]の任務を成し遂げるのに30分かかった。それゆえ、午後10時を過ぎてからパリに到着するだろう。モニカに電話(フランクフルトブックフェアのためにベルリンとプラハはキャンセルしてくれ、ー私はフェアを開催することを学んだばかりだ)。アレクサンダーに電話(サン・モリッツでのイベントについてどう思う?)。ポーラに電話。彼女が仕事に戻るのを歓迎しつつ、マイスペースにコメントがないのはなぜか確認するよう頼む(後に彼女は私に言った、コメントを承認するボタンがもうひとつあって、承認待ちが100件以上あった ーそれはもう受信箱の中にない)。
モニカに電話:パリかバルセロナで会いましょうか? パリ、と彼女は言う。

G] 考えることがたくさんだ:「The Experimental Witch(実験的魔女)」の宣伝方法。出版されていない文章をインターネットユーザーだけにどうやって公開するか(インターネット上で最初のコピーをみるのはあと1週間かかります)。私のブログのポストカード。人生の意味。後は沈黙。ハムレットが言うように。

H] 午後11時頃パリに到着。山積みの事が私を待っていると予想する。私は旅したからだ!他の国へ!しかし、何通かの手紙とふたつの箱しかない。私は、24時間とちょっとの間しか旅していなかったことに気がついた。

I] 夕食、コンピューター、「アメリカン・ヒストリー X」のダウンロード。Eメールに返信。政府と平行した「マクマフィア」を読みながら、午前2時頃ベッドに入る。


火曜日

A] 10時に朝食。コーヒー、ミルク、オレンジジュース、パン、オリーヴオイル。いつもこんな感じだ。ホテルに居る時でも。

B] インターネット:私の仕事についての切り抜きをいくつか確認する。返信するEメール:たくさんのフィルターの後、私のプライベートな受信箱に辿り着いたもの。 ー通常は友人からだ。本などの中で私を引用する許可がいくつか(それらは全て許可されている)。新聞が私のコラムを発表しようとしているフィンランドへの(Eメールでの)インタビュー。ニュースを読み、ーそれらは同じだが、それでも私は読む。

C] ポーラと1時間散歩。 ー彼女は休暇から戻ったばかり。彼女は10月に結婚する予定だ。

D] フリーダウンロード、もしくはオンデマンドで出版するために私のブログに載せることを計画している本の編集に戻る。これまでに3つの作品を持っている。まだテスト中だ。入り口にするためのビデオを撮る。平和についての別のビデオを録画するか日を決める(来週)。
ばかばかしい俳優デビット・シューリスのインタビューを地下鉄のフリーペーパーで読む。その中で、「ベロニカは死ぬことにした」(来年公開される)の彼の仕事は(彼は脇役を演じる)、ただの「2週間の仕事」だったと書かれている。わたしはそれを個人的に受け止めた。それでインタビューの残りを読むと、彼は人生でやったことのほとんど全てに不満をこぼしている。私はそれをもう個人的には受け止めない。

E] 弓道。シャワー。インターネット。

F] どこで夕食をとったか忘れた。「ウェルカム・トゥ・サラエボ」を見る。トーストを食べながら、「ヘラルド・トリビューン」を読む。


水曜日

A] 上記のA]B]C]と同じ。今回一緒に散歩したのが、今回マーリットだったことを除いて。彼女はマイスペースのフレンドで、偶然パリにいる。初めて私たちは会った。素晴らしい人物だ。

B] 私のエージェントのモニカが到着する。午後3時から翌午前2時まで話す。:「Winner Stands Alone(勝者はひとり立つ)」の出版スケジュール、フランクフルト、彼女の40歳の誕生日(場所を雇う代わりに彼女のアパートでパーティーをした方がより楽しいだろうと彼女を説得できていたら良いのだが)。話し合いは私のアパート、カフェ、路上のベンチ、アパートに戻る(モニカは歩くのが嫌い)、夕食で行われる。私は彼女に疲れたと言う。 ー彼女は午前2時15分に、まるで到着したばかりのように見える。そして「空港」と呼ばれるその新しい拷問部屋に直面しなくてはならなかったのは彼女の方だった。


木曜日

A] 上記のA]B]と同じ ー朝食をモニカととったことを除いて。はっきりしないことを理解するためには、良い睡眠よりも良いものはない。

B] モニカが出発し、バルセロナに戻る。そして私はEメール、切り抜き、決定、許可等に戻る。

C] 私がサン・モリッツにいた間の贈り物として与えられた「モンティー・シャドー」というサウンドシステムを手に入れるためにジュリエットが来る。それは「メリディアン」と呼ばれ、トースターのような外見だが、とても強力だ。 ー250人の夕食の間にデモンストレーションがあり、皆に大きくクリアに聴こえた。ジュリエットは彼女の夫の40歳の誕生ににそれを借りる必要がある(私の周りは皆、今年40歳になっているようだ)。

D] 1時間歩く。サンドウィッチ。昼寝。弓道。再びインターネット。

E] 週刊コラムを書く。映画が編集前にも関わらず、「Experimental Witch」が重要な賞を獲った(賞は読者と仕事をするというコンセプトのものだ)という手紙を読む。私は自分のソーシャルコミュニティーに書きたい。だが、彼らは9月の最後の週までは賞について話してはいけないという。ーそれは秘密なのだ。

F] クリスと夕食。「ザ・ハンティング・パーティー」を見る。「マクマフィア」と「ヘラルド・トリビューン」を読む。読みながらトーストを食べる。


金曜日

A] A]B]D]は上記と同じ。ほとんど全ての仕事の旅行をキャンセルし、リオ、ジュネーヴ、パリでもっと時間を過ごそうと決める。私はモニカにインタビューを減らして欲しいと伝えた。彼女は、マドンナがシャルル・ド・ゴール空港マガジンのインタビューを受けた。私もそうしたらどうか?と言った。それでも、私はインタビューを受けることにもっと選択的になるだろう(モニカが言うには、私はすでに彼女を説得する方法がないとのことだ)

B] シャン・ド・マルス公園へ行き、そこで「ヘラルド・トリビューン」を読む。午後の残りの時間を人々を眺めて過ごす。皆自分のモバイルで話をしているか、写真を撮っているらしい。

C] 日本食レストラン「Akasaka」で夕食。ポーラ、クリスと。同じものを食べる ーレストランに行くと毎回、前に食べたのと同じものを食べる。あまりクリエイティブではない。

D] 「アメリカン・ヒストリー X」を見る。普段、ポーラが映画を好むとき、クリスと私は嫌いだ。この場合では、私たちの意見は初めて合致する。

E] マクマフィア。私はこの本をいつ読み終えるのだろう?


土曜日

A] 上記のA]B]D]と同じ。前夜の夕食でポーラが言った。:「投稿するとき、もっと個人的になるべきよ」。私は「現実」の世界で起きることを書こうと決めた。たとえ私の世界がこの現実を越えているとしても。

B] 4ヶ月ぶりに美術館に行く。「ブランリ美術館」だ。:アフリカ、オセアニアアメリカの土着の芸術、文化、文明を展示している。現代美術にはなにか間違ったところがあって、彼ら先住民族は今日のアイコンよりずっと良いことができると考える。だが、モニカとクリスは言った。私は批判的過ぎるのでこれをやめるようにと。

C] ポーラのアドバイスに従う:この投稿を書くのに ほとんど1時間費やす。今週私の心に起きていることを話す必要があれば、一日丸ごとかかるだろう。

D] 投稿し、ジョニー・デップの「ブロー(2007年)」を見るつもりだ。おやすみなさい。

原文:http://paulocoelhoblog.com/2008/09/15/a-week-in-my-life/