白い部屋

あなたと宇宙を泳ぐ

魔女と恩赦 その1 - パウロ・コエーリョのE-CARDSより

拙訳

 

魔女と恩赦 その1
2016/5/23
パウロ・コエーリョ

2004年10月31日、翌月に廃止されることとなった封建法に訴え、スコットランドのプレストンパンの町は、16世紀と17世紀に魔術を使い処刑された81人(彼らの猫も)に公式に恩赦を与えた。

プレストングランジとドルフィンストンの男爵の公式スポークスマンによれば、「彼らのほとんどは明確な証拠がなく、悪霊の存在を感じたと主張した人の告発の証言だけに基づき有罪判決を受けていた」。

拷問部屋、憎悪と復讐のかがり火とともに、行き過ぎた異端尋問をもう一度思い出すことには意味がない。だがこの新聞記事には、私がとても興味をそそられることがひとつある。

町と、プレストウングランジ、ドルフィンストウンの14代男爵が、残虐に処刑された人々に「恩赦を与える」。いま私たちは21世紀の中心にいて、無罪の人々を死に追いやった本当の犯罪者の子孫たちはいまだに「恩赦を与える」権利を持っている。

その間にも、新しい魔女狩りが台頭し始めている。今度の武器は赤く熱した鉄でなく、皮肉や抑圧だ。才能を開発する過程において(普通は偶然に発見される)、思い切って才能を呈する人々は大抵疑いの目でみられる。そうでない場合は、両親や夫や妻によってその話をするのを禁じられる。
私自身、早い年齢から「オカルト科学」と呼ばれるものに興味をもっていたので、そのような人々と多く接触するようになった。

もちろん、私はペテン師を信じた。時間と熱意を「マスター達」に捧げた。後にその仮面は剥がれ、彼らが自分自身を発見したすべては役に立たないと明らかになった。無責任に、ある派閥に参加し高い金額を支払って儀式を訓練した。すべてこれは人間にとって完全に自然な探求のためだ。:
人生の神秘への答え。
(続く)

 

原文:http://paulocoelhoblog.com/2016/05/23/witches-and-pardon-part-1/